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はあ… 

何だか悶々としてぽちぽち打ってた…よ…。小説書きではない上にSSなんてものを
書くのも実に7年ぶりという有様なので「何んぞこれ!」という感じではあるのですが
勿体無いから載せる…。ちょっと続きますすいません…。
いやしかし仕事の合間に書けるのは助かるよなあ文字ってなあ。

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「お見合いに行ってきます」
薄紅の唇から吐かれた言葉に、半助は言葉を失った。




 三年目の夏休みのことである。
 朝刊配りから戻ってきたきり丸に朝餉の準備が出来てるぞと声をかける。「ちょーどよかった!さっきそこの田んぼでイナゴ」まで言いかけたのを辛うじて阻止し、無事に済んだ雑炊を二人で囲んだところまではいつも通りの光景だった。
 食事が終わり茶を入れようと庭に降りて別にしておいた湯を汲んでいると、きり丸は急ぎ足で片付けて奥の続き間へと向かう。唐櫃を開き何かを取り出しているのを見ると次のバイトの準備だろうか。
 首を伸ばして覗いてみれば手にしているのは女物の着物で、また女装して行商にいくのかと半助は少し鼻白んだ。


 昔から何度も繰り返していることであるし、止めたところで聞かないので(何せあちらにとっては「こっちの方が売れる!」という絶対的な大義名分がある)黙っているが、もういい加減にしたらどうかと胃痛がする。は組の実技担当教師に対しても同じことを口すっぱく訴えているがこちらは少し意味が違う。
 前に見かねて「…もう哀れみが先に立つ、幼い少女の年頃ではないんだぞ」と一言言ったら「はいはい判ってますって」と適当に濁された。意味が判っているのかいないのか、判っていながら知らない振りをしているのか。
 「お前を色目で見て、あわよくばと勘違いする不埒な輩が出たっておかしくない年なんだぞ」とは―――流石に言えず飲み込んだ。


 ……至極似合っているのが問題なのだ、結局のところ。


 馴れた手つきで着替えていたきり丸がチラとこちらを振り向いた。
 慌てて目線を逸らし、「別に私が慌てる必要は無いんじゃないか?」とすぐに戻すと鏡に向かって紅白粉をはたいている。


 あああまた睫まで…そんなに念入りにしなくても……。


 鳩尾の辺りに鈍い痛みを感じてすっかり温くなった茶を一口すする。
 確かに今年になってから格段に実習が増えた。年次が上がれば実戦としての野外演習が増えるのは当然だが、その分上級生になれば成る程学園に納入する金額は大きくなる。テキストと校内中心で授業をしていた下学年次とは違って進級の難度も上がるから授業後の自習をどうしても迫られるし、その分バイトの時間が削られてしまうきり丸に取っては切迫した問題だろう。
 限られた時間の中で効率良く稼ぐには正しい手段である。流石にこればかりは自分も手伝うことは出来ないし。
 バイトからバイトへ流れ、半助も手数に入れることを当然だと思っているきり丸を見ると、教師としては少しは控えさせて勉学に専念させるべきではないかと考えるのだが、その分を自分の給金で補填するにはいささか心もとない額であるし、何よりきり丸が是としないだろう(いや、「貸す」ではなく「やる」と言ったら大喜びで貰うかもしれないが)
 大体金額というよりも、きり丸にとっては銭を稼ぐということ自体がもう趣味であり生きがいとなっているように見える。21世紀風に言えばらいふわーくというヤツだ。
 勿論そんな言葉はこの時代にはない。


 炭櫃を前に半助が止め処ない思考に耽っていると、「じゃあ行ってきます」と支度を終えたきり丸が横を通る。
 目の端に違和感を感じ、思わず手が伸びた。立ち上がり肩を掴む。


「きり丸。お前、どこへいくんだ」
「いやだからバイトですって」
「ところてん売りか?アイスクリーム売りか?―――そんな格好で?」


 よくよく見れば、いつもの麻ではなく上等な唐木綿。こんな着物をいつの間に持っていたのだろうか。
 髪は下ろして緩く纏めてはいるが桂包を被っていないし、油を使ったのか艶やかに光っている。
 顔を見れば唇には薄く控えめに色がついていて、芳しい香りが鼻をつくのは袂に匂い袋を忍ばせたのか。
 こんな為りで行商をしにいくなどとは、絶対に思えない。


「おま、おま、ま、一体どこにバイトに行くつもりだ…!」
「先生声でかいっすー」
「大体この着物どうしたまさかお前が買ったのか!?どう見たって商売しにいく格好じゃないだろう!こんな格好が必要なバイトってなん――――」


 ふと思いついてしまった想像に慌てて蓋をした。いやいやまさか、まさか。
 しかしこれはどう見たって男を誘う体の変装だ。
 いやでも流石にそれは無いだろうもしその気なら絶対に外に出してはならない、教師として一生徒が道を踏み外そうとしていたら全力で阻止して戻さなくてはならない。
 泣いても喚いても構うものか、なんなら力づくでも―ーーー!


 ……ん?教師として?ああそうそうそうだ、教師として。

 
 若干混乱した頭で見下ろせば、何が面白いのかきり丸が楽しそうに笑っていた。楽しそうというか嬉しそうというか。引かれた口の端から犬歯が見えて、そこが不調和な幼さを感じさせた。
 

そして紅の唇で、「お見合いに行ってきます」と言ったのだ。


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ちょっと続きます。

とにかく「きりちゃんの女装かんわいいよね!」というのがやりたかったみたいですすまない。
いやだってさああああんなに女装が公式でナチュラルに可愛いキャラに初めてハマったからさあ!
そこの部分はやはり一回やっておかないと!中身がきちんと男の子で女装が完全に目的の
為の手段であって作為的であるってのが大事なポイントなんですけどね!はあはあ!
今までのジャンルで公式女体化はあったけど女装は無かったからなー女装が公式で公認って
考えてみるとすごいよね…。
でもきりちゃんなら女体化も美味しく頂けるよ!かわいい女の子になると思うよ!いや私は
多分出来ませんけども(女体が上手く描けないから)

あ、まだくっついてない設定です。今更言わなくても判る。




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